フラメンコシューズについて

フラメンコシューズについて、フラメンコ情報誌の「Farruca Vol.6 2021年1月号」で
記事を書かせていただいたこと、そしてスペインへの発注の経験など
タイミングが合ったこともあり、今回はフラメンコシューズについて少し掘り下げてみました。

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フラメンコシューズとは

フラメンコシューズの特徴

フラメンコといえば、あの「足を激しく打ち鳴らすイメージ」を思い起こす方が
多いのではないでしょうか?
「激しく打ち鳴らす」イメージとは裏腹に、物凄く丁寧で理論的な足の打ち方が大切なのですが
それに関してはまた別の時に書くとして・・・。

やはり欠かせないのがフラメンコシューズ!
スペイン語ではサパトス(Zapatos)と言いますね。
普通の靴もそう呼ぶので実際にはサパトス・デ・フラメンコと、呼んだ方が
正しいのかも知れませんが、それはその時の雰囲気でどちらを指しているのか判断が
出来るので省略。
靴屋さんはサパテリア(Zapatería)といいます。

 

特徴としては
・つま先、かかと部分に釘が打ちこんである。
・本体は主に木と革(表革、裏革)作られている。
・足の甲の留め具は主にゴム、ベルト、紐タイプがある。
・発注の際は同じメーカーでも日本とスペインではサイズ、型、革の種類
などが違うので要注意。
などなど。

 

つま先、かかと部分に釘が打ちこんである釘について


この写真のようにつま先かかとの部分に隙間なく釘が打ち込まれてあり
引っ掛かりが起きないように綺麗に磨かれています。
ゴルペ、タコン、プランタ、プンタ、ラティギージョ、チャフランなどの
足の打ち方を織り交ぜて身体や空間に響く音が出せるのは、身体が楽器となるのは
この釘がしっかりと丁寧に打ち込んであることが大きな理由のひとつです。
ブエルタが綺麗に回転できるのもこれらが大切な支えとなっていますね。

 

本体は主に木と革(表革、裏革)作られている

私が特に好きなシューズはタコン(かかと)に「パロサント」が使われています。
パロサント(Palo santo)とは
・スペイン語で「神聖な木」と言う意味の香木
・密度と硬度が非常に高い世界的にも希少な高級木材
・最高級のギターやカスタネットなどにも使われている
・硬度が高すぎて機械加工が困難な為熟練の木材職人がひとつひとつ丁寧に
フラメンコシューズを作成している。
上記の項目どれを見てもワクワクしますね。

足の甲の留め具は主にゴム、ベルト、紐タイプがある

私がフラメンコを始めたころ(遠い目で思い出し中…)は本体の色は黒、ベルトはゴム(ラクなズボンのウエストに使われているような、白く平べったいタイプ)が主流で、発表会等の舞台に出るときは、その白い部分をファンデーションで肌色に塗ったりしていたのも良い思い出。

今はベルトは勿論、革の色、革の組み合わせ、タコンの種類、タコンに巻革ありか無しか?
などなどカスタマイズが楽しめますね。

 

私のフラメンコシューズ遍歴

フラメンコを始めたころ→メンケス(Menkes)社の黒裏革、ベルトはゴムタイプ。
それからはドン・フラメンコ(Don flamenco)ガジャルド(Gallardo)
と、さまざまなフラメンコシューズと出会い(ガジャルドは今でも大好きです)・・・。

時は流れようやく出会えたのが
セノビージャ(Senovilla)さんのシューズ!!!!!
音の質感履き心地スタッフのご対応、そしてやっぱり大好きパロ・サント
私の中ではあらゆるポイントが心の琴線にふれたのでした。

現在は表革甲は紐タイプ(微調節がしやすく、マントンのフレコが引っかかるのを防ぐため。)
タコンは巻革無しクラシコタイプを好んで履いています。
最近クバーノタイプのタコンにも惹かれ中。

フラメンコシューズを買うには?

憧れのフラメンコシューズ。
さて買うにはどうしたらよいの?

1.日本のお店で購入
試着できるのがやはり大きな安心に繋がりますね。

2.日本のウェブサイトで購入
直接お店へ行必要が無いので忙しくても注文できるのが助かります。

3.スペインのウェブサイトで購入
日本人スタッフが親身に対応して下さる時もありますが
やはり基本的なスペイン語力があった方が安心かも?
経費がかかるのを考えても現地の料金で購入できるのも大きな魅力ですね。

4.スペイン現地で購入
実際に現地の店内にずらっと並ぶシューズを見るとワクワクします。
こちらも日本人スタッフの方が居られると丁寧に対応してくださいます。
スペイン語を勉強してドキドキしながらスタッフさんに話しかけるのも旅の醍醐味♪

 

 

フラメンコシューズの修理

日々の練習をサポートしてくれるフラメンコシューズ、勿論修理が必要となるわけで・・・。

剥げた色、傷
自分で何とかなる範囲でしたら靴クリームで応急処置をします。

ちぎれた紐
履いているシューズのメーカーさんからあらかじめ数本予備を購入しておきます。

折れたかかと
日本でも内側にプレートを入れたりなど修理が可能ですが、私は泣く泣く諦めます。

抜けていく釘
状態によっては各メーカーさんで修理が可能です。
・・・と、言いつつまだこの修理を依頼したことが無い私。確認してみよう。

めくれる中敷き
靴の修理屋さんですぐに直してもらえます。

すり減る靴底
私は京都のチャコットさんで裏ゴム(黒だったり、白だったりその時の気分で)を購入後
その足で大丸さん内のミスターミニットへ修理を依頼しています。快適♪

 

フラメンコシューズはじっくり吟味して選ぶのも、ハッとする出会いがあるのも魅力ですね。

 

 

 

 

 

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